75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度の事務運営をしている34都道府県の広域連合に対し、2012年度までの3年間で国が高額医療費の一部負担金約13億4000万円を過払いしていたことが10月14日、会計検査院の調べで分かりました。医療機関からの医療費の請求書(レセプト)を広域連合が重複して集計していたということです。
同制度では、1か月の医療費が同じ医療機関で80万円を超えた場合、超過分の一部を国が負担。各都道府県の市区町村でつくる広域連合が電算処理システムを使ってレセプトから超過分を算出し、国に請求します。
電算処理システムは年単位の集計では正しく計算されますが、月ごとに集計すると重複計上する仕組みになっていて、広域連合の多くは「説明がなく月ごとの集計をしていた」ということです。
検査院は厚生労働省に対し、電算処理システムの適正な取り扱い方を周知するよう要請、過払い分を回収するよう求めました。